旅するメガネ人の交差点|メガネ展示会「RAMBLE 2025」レポート前編

長い冬が明けてポカポカ陽気となった4月の8日~10日に開催された展示会、表参道メガネ“ランブルの日”。ランブルとは、日本国内はもとより海外市場にも進出したいドメスティックブランド、そして日本に代理店をもたない海外ブランドが集う展示会で、バイヤーの方々も多国籍。常にフレンドリーな国際交流が行われています。そんなインターナショナルな展示会のレポートを遅ればせながらも前編・後編にてお届けいたします!

 

■アキラ イシワタリ デザインスタジオ AKIRA ISHIWATARI Design Studio


海外のメガネアディクトによく知られた日本人デザイナーと言えば、Akiraさんの名が挙がります。前回の記事でお茶目に振るまうオジサマが繰り出すのは、どれをとっても違うデザインなのに、不思議なほどに彼がデザインしたことが判るフレームたち。それでいて掛けた人の数だけ個性的になるのも彼をして天才、と呼ばれる所以なのかもしれません。

Tete、Ottana、Yumixのような、コロッと丸みのあるカタチはもちろん、世界に誇る高品質のジャパンアセテートを使用しているのもAKIRA ISHIWATARI DSコレクションの魅力。しかも誰も選ばないであろう(失礼!) スパークルなマーブルカラーというのがシグネチャーで、もはやこのデザインだからこそフィットする色彩と言えるでしょう。

インスタグラム
https://www.instagram.com/akira_ishiwatari_design_studio

 

■クレイントン フランクリン CLAYTON FRANKLIN


ファンは国内だけに留まらず、アジアやヨーロッパでも中毒者を増やしているCLAYTON FRANKLINは、他ブランドのデザイナーからも「ラインが綺麗で細部にまで丁寧なつくり」だと賛辞を贈られるほどの実力者です。その想いはバイヤーとて同じ、とあってかなり時間を掛けてじっくりとバイイングするシーンが印象的でした。

それもそのはずで、CLAYTON FRANKLINのフレームは細部の凝り方がフツーじゃない。たとえば新作の“664”や“665”を観察すると2ポイントフレームでありつつ、セル巻きでリムの輪郭を際立たせたり、テンプルは細いチタンとさらに極薄に削ったアセテートとを組み合わせたりと、かなり緻密なつくり。これは唸らずにはいられませんね。

オフィシャルサイト
https://claytonfranklin-spectacles.com

 

■ホーンアイ horn-i


13世紀からヨーロッパの眼鏡産業を担ってきたドイツのケルン。その街のバイブスを受け継ぐPeter Ozimさんの『horn-I =ホーンアイ』は、伝統的なハンドクラフトによる天然のバッファローホーンと、ハイテク技術を駆使して加工したチタンとの相対する素材同士をバランスよく組み合わせて美しい一本を紡ぎ出すブランドです。

Horn-iは昨年秋のランブルに初出展を果たし、2度目となる今回。さてその新作はというと、限界まで細く削り出したホーンと、観る角度によって色味が変わる“パープルブルー”カラーのチタンを組み合わせたシリーズを展開。中でも“b-148 x pu-148”のコンビネーションはミニマルながら、上品な彩を放っていました。

オフィシャルサイト
https://www.horn-i.asia

 

■オージーケー カブト OGK KABUTO


ランニングやサイクリングには、結果を残すべくストイックに走る競技だけでなく、体力維持や心地良さを求めて自分のペースで楽しむ趣味としての側面もあります。特にこれからのシーズンは新緑の中を、あるいは潮風を感じながらのサイクルランが気持ちよさそう。そんな人たちにお薦めのアイギアがOGK KABUTOには充実しているんです。

昨年発表の“FA-1”に続き、今季は“FA-2”を発表。前者がリムレスなのに対して、今作はアッパーリムを配置したしっかりした装着感かつ20グラムの超軽量モデルに。厚さ1.2mmのNXTレンズは、クリアからスモークグレーに変化する調光レンズとし、リアルな色で風景を楽しんでほしいので、あえてハイコントラストにはしなかったそうです。

オフィシャルサイト
https://www.ogkkabuto.co.jp

 

■バーンヤード VAANYARD


コアラとカンガルーとグレートバリアリーフ、あっマッドマックスも! けれどオーストラリアの魅力はそれだけじゃない。シドニーやメルボルン、ケアンズ……など世界有数の都市が多く、それぞれにその土地ならではの特色がある。VAANYARDはそんな各都市のバイブスにインスパイアサされたアイウェアをプロデュースするアーバンなブランドです。

今季はプロホッケー選手を引退しモデルに転身したNathan McGuireさんが立ち上げたファッションブランド“SOLID OCHRE”とのローカルコラボレーションモデルを発表する。この展示会後にはチタンコレクションも完成するそう。ランブルでは各ブランドとも盛んに交流を深めており、これからさまざまなエフェクトが生まれそうな予感だ。

オフィシャルサイト
https://vaanyard.com

 

■クリスタル CRYSTAL


既に世界中のレンズメーカーがプラスチックレンズにシフトしている今、より澄み切った視界が持続するガラスレンズの存在は貴重です。それを偏光レンズで堪能できるレアなブランドが、ガラスレンズメーカーを母体とする台湾のCRYSTALです。すでに国内でもレンズにこだわる小売店やブランドと協業しており、ランブルでも常連ブランドなのです。

今回彼らが発表したのはアウトドア好き&日本好きの台湾タレント夫婦、Gigi LinさんとStanley Laiさんとのコラボモデルで、二人の好きな風景をモデル名に。クリアオレンジを中心としたボストン型はGIGIさんが「夕焼け」と、Stanleyさんはウッド調のウェリントンを「森」と命名。どちらも自然の情景をより美しく“魅せて”くれそうですね!

オフィシャルサイト
https://www.crystalrgb425.com

 

■ファクトリーナップ FACTORY NAP


実は、ランブルは東西眼鏡愛好会という名で2011年に始まり、その後一旦休止したのですが、当時からの常連ブランドだったFACTORY NAPが久々に参加してくれました。デザイナー、西佳奈さんの楽しい手づくりアクセサリーと出会えるのは、ポップアップやマルシェ、百貨店催事が中心なので、インスタのイベント告知は必見ですよ! 

一本ずつ削り出した、首から下げるリーディンググラスやバレッタ、リボンを手編みしたグラスコードなど目で見て楽しく、そして実用性もある手づくりアクセが充実。「メガネ型の日焼け跡をつくってほしい!」のバングルもプレゼントにピッタリ、ということで著者も購入しちゃいました(笑)。 なお、ポップアップの依頼や委託も募集中とのことです。

オフィシャルサイト
http://www.factory-nap.com

 

■PADMA IMAGE 、N PRODUCT、tico chouette


久々と言えばPADMA IMAGEも“お帰りなさい”ブランド。今回は同レーベルの他、ホーンのN PRODUCTと、小顔な大人に向けたtico chouetteも披露してくれました。また左右非対称の印象が強かったPADOMA IMAGEは、初期の頃の左右対称デザインで原点回帰。10年以上前のカタチながらアップデートされて、とても新鮮に見えました。

2022年にスタートしたN PRODUCTはバッファローホーンを中心に、ワンポイントで鼈甲を使ったりと小ワザを効かせたモノも。地元香川に腕利きの職人がいるため、アフターメンテもバッチリだそう。tico chouetteは小顔が選べる大人デザインがない、という声に応えるレーベル。シンプルデザインゆえ小顔なユーザーの身近な1本として重宝しそう。

オフィシャルサイト
https://www.padddesign.com

 
 
いかがでしたか?気になるブランドがあれば、ぜひ彼らのオフィシャルサイトやSNSを覗いてみてください。次回は後編をお届けしますので、もうちょっとお待ちください!

 
 

 
 

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