
旅するメガネ人の交差点|メガネ展示会「RAMBLE 2026」レポート前編
bootが主宰しているアイウェア業界向けの展示会『RAMBLE』が去る、4月4~7日の3日間、表参道で開催されました。“SUNWEAR COUNCIL”と題した今春の展示会で、サングラスやカラーレンズに力を入れるブランド、そしてこれからの季節に掛けたくなるフレームやグッズを輩出するブランドが出展した同イベント。
一般の方の入場はできませんので、ワタクシが2回にわたって各ブランドの新作や動向をリポートします。
CHECK!!
OGK KABUTO-オージーケーカブト-
アスリートならずとも、スポーツを楽しむ人々の「眼」を護ることをモットーとする『OGK KABUTO』のアイウェアは、サイクルライダーに人気の超軽量シリーズのFA1やFA2が有名ですが、今季はランニングやトレッキングなど、サイクリング以外のスポーツ・アクティビティでも活躍が期待される、超軽量17gの新モデル“HIRO(ヒロ)”が新たにラインナップに加わりました。
新モデルのHIROは眩しさを軽減する調光機能と、既存モデルに勝るとも劣らない開放的な視野を生み出す新しいシェイプのNXT調光レンズを搭載しており、過去のモデルで蓄積されたデータを基に、フレームバランスやホールド感に優れた新設計のフレームストラクチャーを作成したそう。勿論オプションのインナーフレーム対応となっており、過去最高のフィッティング、と太鼓判を押したい自信作なのであります。
Web : https://www.ogkkabuto.co.jp
AKIRA ISHIWATARI Design Studio-アキラ イシワタリ デザインスタジオ-
カタチや色はもとより、ジャパンメイドのマテリアル&パーツをイタリアに運んで同国のファクトリーで生産する、という工程までもユニークな石渡旭さんのブランド。ヨーロッパを中心に、海外で注目を集めているのは周知の事実ですが、日本でもこだわりのファッショニスタに愛用されています。その中でも人気なのがスクエアのセルフレーム“BANKS”やちょこんと眉毛にアクセントのある“Noir”。
また「実は着物との親和性が高い」と和装愛好家の間で、コーディネイトの要になっているようで、そんな現象を受けて今回は、日本の和装職人が着物の生地を幾重にも重ねて誂え、それをイタリアの工場でフレームにあしらった“WA-SO”なる4本限定の超々エクスクルーシヴモデルも登場。現代のジャパンアート&カルチャーを体現する、マエストロ・イシワタリのセンスに脱帽です。
Web : https://akiraishiwatari-designstudio.com
Yin-Year -インイヤー-
先立ってしまったパートナーや家族の誰かが使っていたもの=形見は、生前にその人がいた情景――その時の音や匂いも――思い出す、記憶の再生装置。そして、その思い出とともに遺された者たちに受け継がれ、その先の時間を刻んでさらに次の者へと受け継がれていく……。そんな特別な「形見」として継承されるべきモノとして、眼鏡を昇華するのが『Yin-Year』のプロダクトと言えるでしょう。
その人の思い出を手繰ろうとする時は、証明写真のような正面からではなく、キッチン越しの会話やダイニングでくつろいでいる姿を想像するでしょう。そんな斜めや横からの情景を、より印象深くする意匠をサイドに施したYin-Yearのフレーム。後世へと継承できる、価値ある1本を選んでみては?
上の画像の眼鏡:右/YY 2-25、左/YY 1-25 下の画像のサングラス:右/YY C1-24、左/YY WC1-24
Web : https://www.yinyear.com
PADMA IMAGE-パドマイメージ-
地元香川県を拠点とするデザイナーの蓮井明治さんもRAMBLEの常連さん。自然の中にある幾何学模様に魅せられ、フレームデザインに落とし込んだ『PADMA IMAGE』、天然素材ゆえの美しさを体現するバッファローホーンフレームの『N PRODUCT』、小顔な女性の大人の装いに最適なスモールサイズの『tico shouette』と、異なる3つのブランドを展開。国内に留まらずアジア各国のバイヤーにも認知度が広がっているようです。
PADMA IMAGEからは、以前も手掛けていたオーバルをアップデートさせたた“BLE col.2”、肉厚アセテートのアシンメトリー“UESHITA col.2”がラインナップ。左右非対称のデザインは、実は眉毛や髪の毛と重なることで意外なほど顔馴染みが良いんです。一方のホーンコレクション、N PRODUCTは、二つとして同じ紋様がないビッグサイズのスクウェアのMUSTAとアンダーリムのSLANGが注目されていました。
Web : https://www.padddesign.com
ACCRUE-アクルー-
一過性のブームではなく「文化」として韓国が世界的に注目され、最近では独学で韓国語を学ぶ欧州の若者も増えているとか。『ACCRUE』も、世界中の国際展示会で知名度を上げるブランド (著者もよく海外のショーでお会いします)。そんな彼らはシーズンごとに美術や文学、映画、音楽、ファッションなど、様々なジャンルをテーマとしたコレクションを展開。今季は“コンダクター=指揮者”をテーマとしたコレクションを展開しています。
上の画像は、綺麗な曲線が美しいアンダーリムのRattle BP、定番のフルアセテートはビル・エヴァンスをイメージしたNOS-14 BR、こちらの2本は今季テーマを受けた新作で右がクラウディオ・アバドにインスパイアされたAbbado SV、左はロレン・マゼールをイメージしたMaazel R.clr。これらはフロントビューこそシンプルですが、ともにテンプルにはリボンの意匠を加えているため、横顔にほんのり甘いアクセントを添えています。
Web : https://accrue.kr
TAILOR WITH RESPECT-テイラー ウィズ リスペクト-
『TAILOR WITH RESPECT』は、主宰の脇聡さんが傾倒するヴィンテージカーやバイクに通じるモノづくりが特徴で、ディテールに金属フェチの片鱗を覗かせています。ブランドの頭文字“T”を象ったヒンジは、プレス一体成型ゆえ壊れにくい構造。また年数の経ったフレームが破損した時に部品が欠損して修理不可能、なんてことがないようパーツの多くは共用仕様。いつまでも安心して使えるように、という思想が込められているんです。
上の画像/工芸品のようなハンマード加工を施した“Walter”や構造も大胆なコンビのダブルブリッジ“Bobber”。下の画像/対照的にシンプルなメタルボストン“mute”や、ブランド初となるツーポイントモデル“Ether”は、ビジネスシーンにも映えそう。時代を超越し、受け継がれていく名車たちと同様、1本のフレームを何年も愛用したい御仁に選んでほしいマスターピースが揃った、圧巻のコレクションを披露してくれました。
Web : https://tayloreyewear.com
CHUMS-チャムス-
アウトドアライフを老若男女の隔たりなく、身近なアクティビティとして謳歌できるようになった背景には『CHUMS』の存在がとても大きいと言えるでしょう。色とりどりのリテイナーを始め、リラックスしたウェアやキャンピングギア、テーブルウェア、そして調味料まで……。これからの季節、部屋でダラダラ過ごしがちな休日に、我々を外へ向かわせる原動力となる元気いっぱいのグッズが今季も目白押しなのです。
CHUMSのルーツとなっているのが “リテイナー(グラスコード) ”。今年もカラフルな新作が登場し、利便性もさることながらその色使いでアクセとしても存在感充分。また定番の偏光サングラスには、テンプルが左右で色違いの“Deep Teal / Yellow”カラーが登場。偏光レンズを搭載し、モダンはCamper Mugの持ち手がモチーフでリテイナーとの相性も抜群。リテイナーもサングラスも、これからのシーズンの外遊びには欠かせませんね!
Web : https://www.chums.jp
XAZTLAN-ザストラン-
野球選手や競輪選手、アルピニストなど、その世界の頂点に挑戦するプロフェッショナルたちが絶大な信頼を寄せるサングラスブランドが『XAZTLAN』。厳ついデザインはプロテクションを鑑みた機能と直結しており、レンズには各スポーツシーンに応じた光学性能をもつ専用設計のものを用意しており、まさに目を護るための英知が凝縮されています。その高機能スポーツサングラスの新作が発表されたので、さっそくご紹介しましょう。
上の画像/人気モデルの“CHEROKEE”ですが、RAMBLEにも出展している『CRISTAL』とのコラボモデルで、同ブランドの超高性能ガラス製偏光レンズを搭載。ガラスレンズならではのクリアな視界が楽しめます。下の画像/風の巻き込みを軽減しつつ、視界の広い定番モデルにバイカーモデルが登場。“GHOST R”はヘルメット内装に干渉しがちなテンプルをショートレングスとし、掛け心地の良さが飛躍的にアップしました。
Web : https://official.xaztlan.com
いかがでしたか? 紫外線から目を守りながら日本の夏の情景を見せてくれるサングラスや、夏のお洒落に涼を運んでくれそうなフレームが勢ぞろいのRAMBLEリポート。次回もお楽しみに!
実川 治徳
フリーランスライター
アパレルブランドの店長、プレスを経て2000年からフリーランスライターとして活躍。アイウェアやファッションに特化した記事をメディアに寄稿し続ける。2005年から眼鏡の専門誌として知られるワールドフォトプレス発行の「モードオプティーク」にて、アイウェアの国際展示会SILMのリポートを執筆し、世界中のデザイナーと親交を深める。2016年からはネコ・パブリッシングがバックアップする「V MAGAZINE JAPAN」の編集・執筆を手掛け、世界のアイウェアシーンを発信する。フリーランスのフットワークの軽さを活かし、現在はメガネブランド「GROOVER SPECTACLES」の北米向けセールス&プロモーションを担当。




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