旅するメガネ人の交差点|メガネ展示会「RAMBLE 2026」レポート後編

 アイウェア業界向けの展示会『RAMBLE』は台湾のアイウェアメディア“SO EYEWEAR”とも協賛しており、アジア各国のアイウェアシーンに大きな影響力を与える展示会。また出展ブランド同士の情報交換の場でもあり、さらには互いがもつ特技を生かしたコラボレーションなども実現するコミュニケーションのプラットフォームでもあるのです。何かが生まれる濃厚な3日間。今回も引き続き4月4~7日に開催されたRAMBLE“SUNWEAR COUNCIL”のリポートをお届けします。

22 DEGREE EYEWEAR -22ディグリー アイウェア-

レザー&アイウェアで、唯一無二の世界を開拓した香港の鬼才

急速な都市化が進む香港にあって、昔ながらのエネルギッシュな時代の姿を残すハリウッドロード。Pazo Hoさんは自身のショップを構え、そこで唯我独尊のアイウェアを手づくりで生み出しています。3Dプリントのチタンや樹脂を駆使したユニークなデザインに、理に適った構造で掛け心地の良さにも訴求する独自の哲学、さらにはAIを駆使したビジュアルアートも得意とするPazoさんを、敬意をもって奇才と呼ばせてもらいましょう。

今回はβチタンをベースに、スチームパンク感溢れるラフアウトレザーの風防を纏ったL5や、風防&ストラップを装備したL2、テンプルをレザーの網上げ仕様としたL1など、革を使った“Lシリーズ”が充実。一方、3Dプリンターによる樹脂系の“Fシリーズ”も豊富で、F18は水に浮く上に、ボールが当たっても痛くないのでスポーツにも良し、と提案もPazoさんらしくユニークなのです。

Web : https://22deyewear.com

 

Zeque -ゼクー-

水中の地形もしっかり見える、釣り人たちの頼もしい“ギア”

季節や天候、時間、そして海底の地形といった様々な自然条件に応じて、最適な道具を選んで魚と対峙するのが釣りの醍醐味。だから釣り人にとってのサングラスは、まさに道具=ギアなんです。この釣りに特化したサングラスをメインとするのが、今回RAMBLE初出展となる『Zeque』です。初出展とはいえ1996年に創業したベテランブランドなだけに、30年もの間に培われたノウハウが、彼らのプロダクトにはギッシリと詰まっています。

「一日中かけても疲れない」と言われる、チタンをベースとしたフレームは頭全体を支え、極力鼻に負担が掛からない構造に尽力。遮光性に訴求するカーブシェイプやサイドフードを装備したものも。標準装備されるのは『TALEX』の高性能偏光レンズで、さまざまな環境に対応できる、多くのバリエーションが用意されています。上の画像/ 普段使いにもイケそうな“Sherry”、下の画像/横からの眩しい光を遮るフードを備えた“LOOF”。

Web : https://www.zeque.net

 

CRYSTAL -クリスタル-

ガラスレンズにしか、見せることのできない美しい風景がある。


解像度が高く歪みの少ない高視認性に秀で、耐熱性、耐擦傷性にも優れたガラスレンズ。そこに高性能偏光フィルターを装備した「偏光ガラスレンズ」を標準装備しているのが『CRYSTAL』のサングラスです。RAMBLEの常連でもあるのですが、プロダクトが日々進化している様は目を見張るものがあります。そんな彼らの今季テーマは“STAY FEEL IT”とし、常にクリアな視界を感じられるようフィット感向上に尽力しています。


たとえばバネ丁番や調整可能なノーズパッド、テンプルエンドにワイヤーコアを内蔵することで耳の掛かりを良くしたりと、掛け心地を改良しています。また眼鏡の上から装着できる“OVER THE GLASSES”は、より多くの眼鏡フレームとのフィット感を向上。さらには『GROOVER SPECTACLES』とのコラボとしてチタンフレーム&ガラス製偏光レンズのクリップオンサングラスを発表するなど、確実に進化のスピードが上がっています。

Web : https://www.crystalrgb425.com

 

TIDOU -ティドゥ-

ミニマルなシルエットに秘められた、個性溢れるデザイン性。

参加ブランドが増えつつあるRAMBLEに、伊の『TIDOU』が初出展。イノベーティヴなデザイン&機能で世界のデザイン賞をいくつも獲得する彼らはデザインをイタリア本国で、生産を日本で行う世界規模のブランドです。特筆すべきはアイコニックなクリエイティブコンセプト“Ⅱ”。彼らが開発したスクリューレスのヒンジシステムは機能とデザインアイコンを兼備しており、軽量な圧縮アセテートと相まって品質そのものを象徴しています。

細身ながらしっかりキャラ立ちしそうなメタルフレームは、フリルフードを装備した“TT95 03”と、リム上部に凹凸を加えた“TT91 03”。どちらもクセになるテクスチャです。一方のコンビフレームは透き通る水色が美しい“TPJ808 03”と、フロント内側にメタルリムを配し、優しいフォルムながらピリッとスパイスが効いている“TP38 04”。ミニマルなルックスの中に主張があって、なかなかに個性的です。

Web : https://www.tidoueyewear.com

 

ABSOLUTE VINTAGE -アブソルート ヴィンテージ-

バッファローホーンがもつ、内なる可能性を掘り起こす芸術肌。

香港発の『ABSOLUTE VINTAGE 』はRAMBLEの常連ブランドで、ディレクターのBengogh Chungさんが毎回来日し、彼のバッファローホーンコレクションを披露してくれます。物静かで優し気な印象のBenさんなのですが、その作品群から見てとれるように、モノづくりに対しては時にトラディショナルであり、時には前衛的で冒険的。そのギャップがイイんです。毎年11月頃に4~5型の新作を発表するそうで、さっそく拝見しました。

キリッとした鋭角のシルエットと何とも言えないホーンのグラデーションがマッチしたスクウェアフレームやオクタゴンシェイプに天然のストライプが効いたモデルは滑らかなホーンの質感を生かした作風。一方のラウンドフレームはウッドとチタン、そしてバーナーで熱して表面処理したホーンのコンビ。まるでゴツゴツした岩肌のようなホーンの表情と、チタン&ウッドモダンのスムースな仕上げのコントラストにかなりの“攻め”を感じます。

Web : https://absolute-vintage.hk

 

CLAYTON FRANKLIN -クレイトンフランクリン-

過去のマスターピースにふたたび出会い、そしてまた恋をする。

筆者のようなオッサンには1999年って、そう遠くない過去のように思えるのですが、指折り数えればもう27年も前のこと。同年以来のブランド『CLAYTON FRANKLIN』にはそれだけ積み重ねた歴史があるということなんですね。聞くところによれば、ずっと以前に手掛けたデザインが“今旬”なんだとか。

上の画像/“STYLE 737”は2008年につくったもので、やや大ぶり&カーブの効いたスタイルは今だから掛けたいかもです。下の画像/クラシカルな佇まいが美しいコンビフレーム。モダンまでスッキリしたラインのオーバルは“STYLE 559”、丸みがあるレクタンギュラーは通称「内ワッパ」の“STYLE 661”。ともに高度な技術をもった職人が次々と引退していくために、もう生産することができないであろう「セル巻き」仕様なのです。

Web : https://www.instagram.com/claytonfranklineyewear

 

GROOVER SPECTACLES -グルーヴァー スペクタクルズ-

クラフツマンシップの可能性を示唆する、20年目の挑戦。

カルトな人気を誇るモデル“SEDONA”の登場から今年で20周目を迎えた『GROOVER SPECTACLES』。経験や環境が変化し、当時は不可能だったことが当たり前にできるようになった今だからこそ、今季はその原点である粗削りなデザインに挑戦したそうです。その第一弾は“CHALLENGER”。自社工場、G-YARDがもつクラフツマンシップの総力を注いだ同モデルはデザイナー、中島正貴さんの直感的な欲望をカタチにしたそうです。

近年細身のデザインが多いGROOVERですが、こちらの2モデル“SALINGER”=左と“Fizgerald”=右は彼らのクラフツマンシップの見せ場でもあるハンドカットによる多面的なデザイン、そのエッセンスは残しながらも細身のラインを追求したもの。また太いフレームでは主張が強すぎるために使ってこなかったカラーを細身のシェイプに積極的に取り入れたのも特徴。この新しい2モデルにも「挑戦」が込められているんですね。

Web : https://groover.tv

 
 
いかがでしたか? すでに各地で梅雨明けが報じられ、紫外線量もかなり強くなってきました。紫外線予防に適した高性能なレンズや涼を運んでくれるフレームデザインを手に入れて、この酷暑を乗り切りましょう。ではまた!

 
 
 

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