Aniseikonia
早めに頂いた夏休みが早すぎたのか、夏バテ気味です。
南国の余韻を忘れられず、少し苦しい最盛夏となっています。
皆様も体調にはくれぐれもお気をつけ下さいませ。
先日、レンズメーカーより左右レンズの倍率差を変える計算を依頼されました。
よく言われる”ガチャ目”の方は左右のレンズで見える大きさが異なることがあります。
近視の方ですと度が強いほど物が小さく見えます。
レンズの度数差で倍率差が起こる方は、コンタクトレンズで対処されている方が多いと思います。
眼鏡で矯正すると眼精疲労・頭痛・目まいが起こる方がいらっしゃいます。
そうは言ってもコンタクトの連続装用が困難な場合などは、眼鏡が必要になってきます。
また度数差が無くても倍率差が起こる場合があります。
コンタクトレンズであっても解決出来ず、眼鏡で少しアシストしてあげるケースもあります。
その時のレンズ設計をメガネナカジマでは独自に計算してオーダーしています。
ちゃんとした計算式があるのですが、レンズメーカーさんから聞かれるとは思いませんでした。
ドイツのメーカーでは拡大したい倍率を指示すると製作してくれますが非常に高価です。
その為、自分で計算して設計を国内メーカーへ指示すれば、ドイツ製より随分と割安です。
ふと思ったんですが、私にこういう事を教えてくれた師匠にホント感謝だなと。
修行中は覚えることが多過ぎて、常に目一杯で全然気付きませんでした。
最近、そういう機会が多くあって”無駄じゃなかった”と思えるようになりました。
1%の倍率を変えたいとのリクエストでしたが、測定された方がその1%をどう導き出したかも気になるところです。
大まかに言うと、度数差を「不同視」、倍率差を「不等像視」と言うのですが、症状と対処方法は個人差があるので、そう言った自覚症状がある方はお気軽にお申し出下さいませ。
この倍率差の検査はスタンダードな検査項目にも入っておりますが、少しでもお客様が気になる所を知っていると助かります。
中島 正貴
有限会社スクランブル 代表取締役
1999年にメガネ業界に入る。新宿の紀伊国屋にあった三邦堂(閉店)でドイツ式両眼視測定を学ぶ。2006年よりメガネブランド「GROOVER」を立ち上げ、国内外の展示会へ出展する。2011年より世界初のレンズカスタムレーベル「GOODMAN LENS MANUFACTURE」を立ち上げる。2016年より世界のアイウェアシーンで有名なアイウェアマガジン「V.MAGAZINE」、アイウェアエキシビジョン「V.O.S」の日本開催権を取得。ネコ・パブリッシングの協力により「V.MAGAZINE JAPAN」の刊行と、「V.O.S TOKYO」を開催する。2021年には日本発のスポーツサングラスブランド「XAZTLAN」を発表。2022年、メガネの「ホントにミニマムな国際展示会RAMBLE」を7年ぶりに復活。2023年、5坪のメガネ屋「陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN」を表参道にオープンさせるなど精力的に活動中。
職歴
・メガネナカジマ代表
・陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN オーナー
・GROOVERデザイナー
・GYARD主宰
・XAZTLAN(ザストラン)ファウンダー
・東京セイスターグループ理事
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