repair
仲間から35年以上の前のMade In USAの眼鏡のリペアを頼まれました。
状態が状態なだけに他のメガネ店では修理を断られたそうです。
断るのが普通です。全面的に理解できます。
私的には作りを勉強したかったのでリペアを買って出たのが本音。
キライじゃありません。
全体的にかなりくたびれています。
ガラスのノンコート2重焦点という何ともアメリカらしい代物です。
コンディションはかなり悪い方だと思いますが、せっかく仲間が見つけてきた
メガネなので、頑張ってみます。雰囲気が良いので、是非とも直したい!
<中略>
かなり良いところまで再生できました。
材料&パーツの一つ一つが死んでいませんでした。
オーバーホールより上の作業です。
白くガサついたテンプルもこの通り。
当時モノはやはり良いです。アメリカではまだまだこの手の眼鏡があります。
アンティークとなるのですが、面白い発見がいっぱいです。
レイバンっぽいグリーンのレンズを希望していたので、ボシュロム時代の
デッドストックなガラス製レンズをセットしました。
掛ける仲間のスタイル的にもこの野暮ったさが良く似合います。
最終的に良い仕上がりでしたが、1カ所だけ直しきれないところがありました。
接着剤で止めるしか方法がなかったので、80%の仕上がりです。
この手の仕事はかなり得意なのですが、100%の仕上がりに至らないことが多く、
基本的にお店では受け付けることができません。素材や劣化具合により、条件が
一定ではないので、ご理解くださいませ。
売品でこのくらいヘタってしまっている眼鏡は少ないと思いますが、もしリペアをご希望
されます方がいましたら、言って下さい。売品のみ対応致します。納期は多めに下さい。
中島 正貴
有限会社スクランブル 代表取締役
1999年にメガネ業界に入る。新宿の紀伊国屋にあった三邦堂(閉店)でドイツ式両眼視測定を学ぶ。2006年よりメガネブランド「GROOVER」を立ち上げ、国内外の展示会へ出展する。2011年より世界初のレンズカスタムレーベル「GOODMAN LENS MANUFACTURE」を立ち上げる。2016年より世界のアイウェアシーンで有名なアイウェアマガジン「V.MAGAZINE」、アイウェアエキシビジョン「V.O.S」の日本開催権を取得。ネコ・パブリッシングの協力により「V.MAGAZINE JAPAN」の刊行と、「V.O.S TOKYO」を開催する。2021年には日本発のスポーツサングラスブランド「XAZTLAN」を発表。2022年、メガネの「ホントにミニマムな国際展示会RAMBLE」を7年ぶりに復活。2023年、5坪のメガネ屋「陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN」を表参道にオープンさせるなど精力的に活動中。
職歴
・メガネナカジマ代表
・陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN オーナー
・GROOVERデザイナー
・GYARD主宰
・XAZTLAN(ザストラン)ファウンダー
・東京セイスターグループ理事
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