勝手にメガネMVP
メガネ業界における「賞」、つまりアワードについて私のオンラインサロンで話題になりました。
毎秋「メガネベストドレッサー賞」などが選出されるiOFTという展示会で、「メガネ大賞」なるアワードが選出されるのですがこれが一番有名です。
一番有名であっても一般の方は何が受賞したかなど、知っている方はあまりいないかと思います。
それは過去2度、「メガネ大賞」を受賞している私が言うんですから間違いありません。
目に見えた好影響はありませんでした。
2020年も4月となり、新年度のタイミングで「勝手にメガネMVP」を独断で選んでしまおうと思いました。
“何となく選んでみました賞”より偏愛的で身勝手なものの方が一生懸命に語れます。
本当はYoutubeとかの番組にしてやろうと温めていたんですが、こんな時期なので少しでも楽しんで頂けたらと思い立った次第です。
激論に激論を重ねたバカバカしい、フェチ達の配信番組にしようと思っていたのに。
さて私の「勝手にメガネMVP」は”Bose Frames”「ALTO」
昨年の10月に発売された「Bose Frames ALTO」で決まりです。
いつからいつまでに発売されたという細かいことは気にしないで下さい。
MVPの「P」じゃないじゃんってのも無視して下さい。
ご存知、音響メーカーのBOSEから発売されたサングラス+イヤホン(スピーカー)なのです。
何がすごいかって、やはり音が良い!
そしてイヤフォンのような発想ではなく、完全に密閉しないスピーカーのような構造です。
確かに音漏れはしますが、屋外で周りの音とも調和してくれます。
そのチューニングが絶妙だと思います。
空間同時表示のARディスプレイデバイスのサウンド版で、私は勝手に「音のAR」と呼んでいます。
視覚+聴覚のAR空間は、現実と仮想空間の次の世界を見せてくれると期待せずにはいられません。
音響メーカーに乗り込まれてしまった感じです。
ボストンタイプのFRAME RONDOも発売され、ますますユーザー数が増えそうです。
スポーツユースタイプがあると良いですね。ユニットだけ供給してくれたらスポーツブランドを私が作ります!
それとグローバルフィッティングを採用しているので、フィッティングが合わない方もいますね。
特に女性の方は難しいかもです。
ここまで書いてくると、”MVP”である理由はご理解頂けると思いますが、もう1点の決め手があります。
メガネナカジマへこの「ALTO」の度付き依頼が物凄く増えております。
時には2台、3台とレンズカスタム待ちの「ALTO」が入庫しています。
遠近両用レンズのレンズ交換だったり、度付き調光レンズへのカスタムであったり。
「ALTO」はスポーツサングラスと似た素材で作られているので、レンズ交換は問題ありません。
これだけ市民権を得ている点が”MVP”にふさわしい点だと思っております。
一生懸命語っておりますが、メガネナカジマでは「ALTO」を販売しておりません。
一昔前、OAKLEYもTHUMPという音楽再生プレーヤー付きのサングラスをリリースしました。
これも衝撃的なプロダクトでした。
ただ時期が悪かった。
iPODが爆発的に売れだした頃で、メモリ容量の割に高いと感じられてしまいました。
126MBで¥30000くらい。今考えると絶望的に少ない容量で、当時も少ないなぁと思ってしまいました。
その後、モトローラーのRAZARシステムを搭載したBLUETOOTH搭載のTHUMP2も発売されましたが、THUMPほどは売れませんでした。
個人的な希望ですが、BOSEと組んでOAKLEYから「BOSE FRAME」シリーズが出て欲しかったような製品ですね。
OAKLEYにはもうジム・ジャーナード(伝説的な創業者)がいません。
今回の「勝手にメガネMVP」を選ぶに当たり、QDレーザさんの「RETISSA Display II」も考えました。
空間同時表示できるディスプレイで、網膜にレーザーを照射して映像を映し出します。
このジャンルをARとかXRとかって呼びます。
脳が経験したことのないような見え方をします。
症状が限定されますが弱視の方にも有効なデバイスです。
前機より大幅に安くなりましたが、約27万円という価格は現実的ではありません。
よって2020年4月に考える「勝手にメガネMVP」は「Bose Frames ALTO」で決まりです!
昨年やってたら間違いなく「ハズキルーペ」だったな、、、、。
■さぁ皆で「勝手にメガネMVP」■
「勝手にメガネMVP」はメガネ業界人、メガネ好きの人が独断と偏見で偏愛的なMVPを選んでOKです。
メガネナカジマが始めたとは思わず、どんどん勝手に書いて下さい。
次は大阪「めがね堂」の西田さんが「勝手にメガネMVP」を書いてくれると思います。
twitterで書かれる場合は#タグは「#勝手にメガネMVP」で。
メガネナカジマのtwitterでリポストします。
中島 正貴
有限会社スクランブル 代表取締役
1999年にメガネ業界に入る。新宿の紀伊国屋にあった三邦堂(閉店)でドイツ式両眼視測定を学ぶ。2006年よりメガネブランド「GROOVER」を立ち上げ、国内外の展示会へ出展する。2011年より世界初のレンズカスタムレーベル「GOODMAN LENS MANUFACTURE」を立ち上げる。2016年より世界のアイウェアシーンで有名なアイウェアマガジン「V.MAGAZINE」、アイウェアエキシビジョン「V.O.S」の日本開催権を取得。ネコ・パブリッシングの協力により「V.MAGAZINE JAPAN」の刊行と、「V.O.S TOKYO」を開催する。2021年には日本発のスポーツサングラスブランド「XAZTLAN」を発表。2022年、メガネの「ホントにミニマムな国際展示会RAMBLE」を7年ぶりに復活。2023年、5坪のメガネ屋「陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN」を表参道にオープンさせるなど精力的に活動中。
職歴
・メガネナカジマ代表
・陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN オーナー
・GROOVERデザイナー
・GYARD主宰
・XAZTLAN(ザストラン)ファウンダー
・東京セイスターグループ理事
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