調光レンズってなんだ?
先日のブログで「偏光レンズって何だ?」と書いた記事に、身内の仲間が多く見て頂きまして注文を頂いたりました。
一般的にはサングラスの+αの機能として、ワンランク上のレンズと言えますね。
本日は「調光レンズって何だ?」というお話です。
調光レンズは紫外線で色が変化するレンズです。
室内や夜ではクリアで、日中の屋外などで色が着色しサングラスになります。
調光レンズは1960年代頃から存在していて、当時はガラス素材でしたが歴史のあるレンズです。
ちなみに偏光レンズは1940年代頃から存在していたので、偏光レンズのほうが先輩ですね。
wiki(=サングラス)には、調光レンズの寿命が2年と書かれていますが、現在は3~5年くらいが寿命です。
一般的に寿命を迎えると、着色しなくなります。
お客様の購入日の履歴を見てヒヤリングさせて頂きますと、丸5年が経過した以降からそういった症状は見られる感じです。
偏光レンズにも実は寿命があるのですが、フィルムが剥離してくるまでに約6~8年が経過してからでしょうか。
アウトドアで使用するギアなので、キズが付いて5年ほどで度数交換やレンズ交換のタイミングといったところです。
通常の眼鏡のレンズコーティングも5年もしたらキズがついていることが多くあるので、調光レンズの寿命をそれほど気にされなくて良いかもしれません。
レンズメーカーの出荷ベースでいくと、場合によっては100倍以上も偏光レンズが調光レンズよりも売れています。
偏光レンズはメジャーなサングラスレンズとして地位を確立しています。
現に調光レンズを最初から搭載しているブランドは、スポーツブランドくらいでしょう。
それと調光レンズは安価なレンズが少なく、少し高いものになってしまいます。
偏光サングラスもそうですが、安い調光サングラスはレンズ製造のプロセスで作られていないものがあるので要注意です。
この安価レンズは、偏光レンズの方が影響が大きいので気をつけて下さい。
調光レンズは紫外線に反応して化学変化する機能を持っています。
なのでUVカットされた車内では着色しません。
眩しいシュチェーションなのに残念です。
しかし、近年技術が進歩して光に反応するタイプも登場しました。
実際に車内で↑の画像くらい、眼が透けるくらいの濃さに変化するタイプです。
当然、屋外では完全な濃いサングラスになります。
「可視光線調光」などと呼ばれて、着色と色抜けのスピードが上がりました。
またメガネナカジマと縁の深いレンズレーベル「GOODMAN LENS MANUFACTURE」は、主に調光レンズのカスタムレーベルとして設立されました。
オートバイや自転車乗りの方が多いメガネナカジマでは、偏光レンズよりも調光レンズの方が圧倒的に多く販売させて頂いております。
その為、度無しのカスタムレンズはメガネナカジマにしかないレンズが多数あります。
海外メーカーで生産してもらった調光レンズが多くあります。
偏光レンズの市場がそれほど大きいものだと、最近まで知りませんでした。
せっかくなので偏光レンズも国内には無い、変わり種カスタムレンズを企画中です。
この15年ほど、調光レンズを一年中ずっと売り続けてきたので、声高らかに「調光レンズはメガネナカジマにお任せください!」と宣伝をしまして終わらせて頂きます。
中島 正貴
有限会社スクランブル 代表取締役
1999年にメガネ業界に入る。新宿の紀伊国屋にあった三邦堂(閉店)でドイツ式両眼視測定を学ぶ。2006年よりメガネブランド「GROOVER」を立ち上げ、国内外の展示会へ出展する。2011年より世界初のレンズカスタムレーベル「GOODMAN LENS MANUFACTURE」を立ち上げる。2016年より世界のアイウェアシーンで有名なアイウェアマガジン「V.MAGAZINE」、アイウェアエキシビジョン「V.O.S」の日本開催権を取得。ネコ・パブリッシングの協力により「V.MAGAZINE JAPAN」の刊行と、「V.O.S TOKYO」を開催する。2021年には日本発のスポーツサングラスブランド「XAZTLAN」を発表。2022年、メガネの「ホントにミニマムな国際展示会RAMBLE」を7年ぶりに復活。2023年、5坪のメガネ屋「陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN」を表参道にオープンさせるなど精力的に活動中。
職歴
・メガネナカジマ代表
・陽ハ昇ル GROOVER×XAZTLAN オーナー
・GROOVERデザイナー
・GYARD主宰
・XAZTLAN(ザストラン)ファウンダー
・東京セイスターグループ理事
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