偏光レンズを語る 第3回 [RARTS-アーツ]


偏光レンズに詳しい方でもあまり聞いたことが無い方も多い偏光レンズブランド 「RARTS-アーツ」。
伊藤光学(TSL)という愛知県のレンズメーカーから、今年の8月から売り出されたばかりの新しい偏光レンズブランドです。
*愛知県蒲郡市はレンズメーカーや眼鏡機器メーカーのNIDEKがあったりする、眼鏡業界では縁のある地域です。

伊藤光学は昭和31年創業の老舗国産レンズメーカーで、近年はコーティングの多彩さで定評があります。
自社でレンズ設計も出来る強みがあり、近年は存在感を増してきている印象があります。
偏光レンズマーケットへも数年前から本格参入していて、メガネナカジマでは非常に評判の良いメーカーとなっていました。

 

RARTSの魅力は何と言っても耐衝撃性&コーティング


伊藤光学はかねてより耐衝撃性&コーティングの評価で高い評価を得ていました。
傷つき耐性コーティングでは国内最強とも言えます。
また防曇コートなど種類も多彩です。

そんな定評のあるコーティング技術をRARTSは標準搭載しています。
またTALEXでは加工が不可能なナイロール(溝掘り)加工にも対応していますから、フレーム形状でレンズを選べないということがかなり少なくなります。

ミラーコートも5色(シルバー・ゴールド・ブルー・ピンク・レッド)に対応しており、とにかくコーティングにバリエーションが多くあります。

タフなコンディションで偏光レンズを使うならRARTSで決まりです。

 

RARTSもカラーバリエーション豊富


RARTSには12色のカラーバリエーションがあります。
当然、TALEXをベンチマークした後発ブランドなのでグッドセールスなカラーは揃っています。

12色もあれば偏光レンズとして合格点でして、特徴的なのは「ラグナブルー」「マゼランブルー」というブルーが2色ラインナップされていることです。

現在、メガネナカジマでも「ランプアイ偏光」を開発中で、TALEXにも限定カラーの「マスターブルー」があります。
ブルーを2色ラインナップしたマーケティングは本気度を感じされるものでした。

 

RARTSの弱点はどこ?


RARTSの弱点は前回のTALEX編でも解説させて頂きましたが、偏光フィルムとベストな相性である1.50素材をラインナップしていないことです。

やはりこれは純粋な偏光レンズの性能という観点でみるとマイナスポイントです。
偏光フィルムの染色技術もTALEXに軍配が上がります。

TALEXで言うところのラスターオレンジ、エアリーパープルのようなパフォーマンス系カラーもラインナップにないので、今後の追加に期待したいところです。

1.50素材やガラスの偏光を皆が皆、望んでいるのか?という話にもなると思うのですが、タレックスはこのあたりを頑張っているので偏光レンズの評価としては明記しておかなくてはならないでしょう。

 

RARTSの度付・度なし別のレーダーグラフ(個人的な所感です)

↓度なし


カラー数:薄め濃度のラインナップが弱い
品質:1.60素材が中心なので、耐性は強いが偏光性能は少し↓
コーティング:とにかく種類が多く、RARTSの強みはここ
耐久性:傷・衝撃耐性に強い。最強クラスのコーティング
価格:1.60素材とコーティングを考えると最高のコストパフォーマンス

 

↓度付き


カラー数:薄め濃度のラインナップが弱い
品質:1.60素材が中心なので、耐性は強いが偏光性能は少し↓
コーティング:とにかく種類が多く、RARTSの強みはここ
設計:レンズ設計も多彩に選べて良いものが多い
薄さ:1.60の他に1.67もラインナップするので申し分なし

 

【総評】

RARTSは偏光レンズにあまり詳しくない方や、偏光レンズの性能を試してみたい方には絶好の偏光レンズです。
価格もタレックスより約30%ほどお手頃なので、トライしやすいと思います。

アウトドアで使われる方には傷耐性は欲しいスペックなので、これは非常に大きいアドヴァンテジだと思います。
また遠近両用設計も非常に好評で、度付設計の多彩さは眼鏡屋からすると非常に嬉しい材料です。

価格も度無しは傷耐性コーティングと1.60素材でTALEXと同価格だったり、度付は約30%ほど安いので、偏光レンズを試したいエントリー偏光レンズはRARTSで良いと思います。

偏光レンズの目的用途・度付・度なしなど何かご相談されたいことがあったらスタッフまでお尋ねくださいませ。

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