【サングラス選び】視界のチェックもしていますか?
さて、前回のコラムでは「もっと気軽にサングラスを使いましょう」という提案をさせてもらいました。次第に春めいてきましたし、陽射しが強くなるこれからの季節に向けて、サングラスを購入しようと考えている人も多いかもしれません。
「サングラスの選び方」とネットで検索すると、選びのコツが解説されたサイトがいろいろと出てきます。そこに書かれているのは、眉とフレームとのベストバランスや、フレームの形によるイメージの違いなどなど。それに加え、レンズカラーによる見た目のイメージについても書かれているのが、サングラス選びの特筆すべき点だといえるでしょう。
たしかに、サングラスはフレームのデザインだけでなく、レンズカラーによるイメージも“自分をどう見せたいか”という点で大事な要素となります。だからこそ、選ぶのが楽しかったり悩ましかったりするわけです。
ただ、こうしたサイトに書かれていることが少ないのですが、サングラスを選ぶときに忘れてはいけないことがあります。それは、カラーによる“見られ方”だけでなく、“見え方”も重要であるということ。自分の視界がレンズのカラーに染まるわけですから、“見え方の好み”もカラー選びの大切な要素となります。
色の感じ方は人それぞれ
カラーにはそれぞれ特性があり、見え方も大きく変わってきます。スポーツのパフォーマンスを向上させたいなどの目的がある場合は、レンズの種類に加えて、このカラー特性を考慮して選ぶことも重要です。それゆえ、偏光レンズメーカーやスポーツサングラスブランドのサイトには、それぞれのカラー特性が解説されていたり、レンズ越しの視界のシミュレーションが見られるものもあったりします。
普段使いのサングラスであれば、そこまでカラー選びにはシビアにならなくても良いかもしれません。ですが、やはり視界が染まるわけですから、自分にとって心地よいカラーを選ぶに越したことはないと私は思っています。実際のところ、デザインが気に入って購入したサングラスでも、その視界があまり好きになれずに掛けなくなってしまったサングラスもあったりするので……。
「オススメの色は?」と聞かれることもありますが、じつのところ色の感じ方は人それぞれ。こればかりは自分の感覚なので、購入する前にしっかりとチェックすることをおすすめします。
それゆえ試着するときは、掛けた姿を鏡で見るだけでなく、外の景色を見てみるなど視界のチェックもお忘れなく。お店に行くのは、できれば日中が好ましいでしょう。外光の入るお店ならばより判断しやすいですし、路面店ならば外に出て確認させてもらうのも手。ビルのなかにある店舗であっても、スタッフの方に相談すれば一緒に外に出てくれることもあります。ぜひ、納得がいくまでじっくり掛け比べてみてください。
繰り返しになりますが、ゴルフや釣りなど、サングラスを使用する目的がはっきりとしている場合は好みだけでは決めきれないので、専門知識のあるお店で相談してみてくださいね。
見た目も視界もお気に入りのサングラスがあれば、陽射しの強い日も楽しく快適に過ごすことができますよ♪
伊藤 美玲
眼鏡ライター
東京都生まれ。出版社勤務を経て、2006年にライターとして独立。メガネ専門誌『MODE OPTIQUE』『眼鏡Begin』をはじめ、『Begin』『monoマガジン』といったモノ雑誌、『Forbes JAPAN』『文春オンライン』『めがね新聞』等のWEB媒体にて、メガネにまつわる記事やコラムを執筆している。TV、ラジオ等のメディアにも出演し、『マツコの知らない世界』ではメガネの世界の案内人として登場。眼鏡の国際展示会「iOFT」で行われている「日本メガネ大賞」の審査委員も務める。
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