清涼感とギア感。夏までに手に入れておくべきサングラスの好サンプル4選
機能としてもスタイルとしても1年中サングラス、という習慣が定着しつつある昨今ですが「サングラスを掛けたい」というモチベーションがもっとも高まるのは、やっぱり圧倒的に日差しがギラつく夏。そこで今回は、一足お先にオススメのサングラスを――そしてもちろん僕の独断と偏見で――紹介したいと思います。
CHECK!!
見た目で涼をとる街のサングラス
風鈴から金魚、浴衣、炭酸飲料、肝試しまで? 日本人は蒸し暑い夏を快適に過ごすため、実際の涼しさだけでなく視覚や聴覚、味覚にまで感覚的な涼を求めてきました。現代社会においても、たとえばリネン素材のジャケパンや薄色のジーンズを履いてみたり、クロップドパンツに素足&ローファーを合わせてみたり。
実際の不快指数を軽減する効果は微々たるものでしょうが「涼しさ」を演出するうえで欠かせない存在ですよね。実はサングラスも選び方ひとつで、清涼感を醸す小道具の一つになるんです。街中のサングラスを選ぶキーワードは、メタルフレームの「ひんやり感」とクリアアセテートの「透明感」。
冷たい印象のメタルが夏には吉と出る「EYEVAN “158”」
メタルフレームは掛け始めの、ひんやり冷たい触感が夏は心地良い。とはいってもすぐ体温と同調してしまうんですけどね。ただしシートメタルではなく線の細いワイヤーメタルのモデルであれば、肌と接する面積が小さく風通しも良いので汗をかいても暑苦しい不快感を回避することができます。
たとえば「EYEVAN」のモデル“158”と専用のクリップオン(別売り)のセット。ブラウン管のTVスクリーンから着想した甲丸感のあるスクエアに、テンプルエンドまで伸びる華奢なライン。さらに偏光レンズを装備したクリップオンを加えるとダブルブリッジのシルエットになり、端正な中にも男っぽさが匂います。
偏光クリップオンを併用することで室内ではメガネとして使え、通勤や外出時はビルやアスファルトの乱反射を軽減するサングラスとして使えるので、ビジネスとも相性が良く、使い回しができるのもメリット。
透き通ったクリア素材で抜け感を「BLAKE KUWAHARA “RENWICK”」
一方のアセテートフレームはボリュームがあって、オーセンティックなブラックや鼈甲柄などは夏場の屋外で何かと暑苦しい印象ですが、オールクリアなモデルやクリアカラーを取り入れた柄のモデルを選ぶと、ぐっと涼しさがアップします。小ぶりなフレームを選ぶというのも技アリです。
清涼感のあるプラスチックフレームの中でも、もっとも美しいのが「BLAKE KUWAHARA」のコレクション。“RENWICK”というモデルをピックアップしましたが、いずれも透明なフレームの中にカラーフレームが埋め込まれたデザインで、まるで水を張った水槽の中にフレームが鎮座しているかのよう。
丸く切り抜かれたテンプルエンドには桑原家の家紋を象ったロゴマークがあり、それすらデザインの一部として清らかさをアピール。グラデーションのカラーレンズから見る街並みもまたドラマチックで、暑さを吹き飛ばしてくれるでしょう。
実用本位がモノを言うアウトドアなサングラス
COVID-19は僕たちのライフスタイルをガラリと変えてしまいました。しかしながら三密を避ける動きと、数多くのユーチューバーの動画配信の影響が重なったことで、また違った文化が生まれました。たとえばキャンプやフィッシング、トレッキングなど、アウトドアアクティビティが大いに盛り上がっています。
となれば野外活動に使って楽しいサングラスの必要性にも目を向けたいところ。自然の中で使うサングラスは見た目も大事ですが、タフであることや汗をかいても快適であること、そして良好な視界を確保することなど「ギア」の要素を前面に押し出して選びたいものです。そして何より、掛けた瞬間にテンションを上げてくれる1本を選びたいです。
視界の広さで自然を満喫 「spec espace “ES-2091”」
トレッキングやトレイルランニング、キャンプなど動きの多いアウトドアアクティビティではサングラスがズレたり、最悪は外れて紛失したり、という問題も。そこで必要なのが顔を覆うようなラップアラウンドのデザイン。ただしあくまでも長時間の装着でもキツくない、それでいてシッカリとホールドしてくれるフレームが欲しいところです。
「spec espace」の“ES-2091” は見た目こそ近未来的ですが、その構造は非常に理に適っています。シート状のチタンを切り出したフレームは顔を覆う形状で、素材の弾力性に加え、グリップ力の高いノーズパッドやテンプルにすべり止めを装備しているため、顔に心地良くフィットするのが◎。
フレームに対してレンズを支えるリムが半分独立した構造もミソ。顔幅が広いと、通常のメガネフレームはフレームがしなってレンズが歪んでしまう、なんてことがありますが、これだとフレームがしなってもレンズは影響を受けないので、常に視界が良好なんです。
暴れん坊にちょうどいい強靭さ 「OAKLEY “Frogskins”」
常に危険と隣り合わせで、時には水の中にドボンと落ちたり頭から泥濘に突っ込んだり。アドレナリン全開のエクストリームスポーツには乱暴に扱っても壊れにくい、丈夫で軽いサングラスがマストです。それでいてファッションやスタイルも重視されるカルチャーゆえ、必然的にその世界に精通したブランドが適任と言えるでしょう。
やっぱり安定の「OAKLEY」の“Frogskins”はハズせません。1985年以来のロングセラーは耐久性に強く軽量な独自素材“オーマター”を用い、ヒンジも金属を使わない構造。ゆえに折れたりゆがんだりすることがほとんどなく、錆びることもない。激しい運動に、耐えに耐えてご主人様の目を守ってくれる。これほど優秀なギアは他にないでしょう。
Frogskinsの良いところは、フレームのカラーバリエーションやレンズのバリエーションが豊富なところ。本格的な機能レンズを装備しながらストリートファッションとの親和性も高いのがロングセラーのワケ、と言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?コロナ禍で行動に制限があろうと、今年も夏は来ます。ギラギラの太陽光しっかり目を守りながら夏の風景を目に焼き付け、楽しいサングラスライフを送ってくださいませ!
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実川 治徳
フリーランスライター
アパレルブランドの店長、プレスを経て2000年からフリーランスライターとして活躍。アイウェアやファッションに特化した記事をメディアに寄稿し続ける。2005年から眼鏡の専門誌として知られるワールドフォトプレス発行の「モードオプティーク」にて、アイウェアの国際展示会SILMのリポートを執筆し、世界中のデザイナーと親交を深める。2016年からはネコ・パブリッシングがバックアップする「V MAGAZINE JAPAN」の編集・執筆を手掛け、世界のアイウェアシーンを発信する。フリーランスのフットワークの軽さを活かし、現在はメガネブランド「GROOVER SPECTACLES」の北米向けセールス&プロモーションを担当。
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