手持ちのメガネをオシャレなアクセに格上げする「グラスコード」
「メガネは男のアクセサリーです」などと、さまざまな媒体で言われていますが、アクセ慣れしていない男性にしてみればチンプンカンプンな話。奇抜な色やデザインのフレームを選べばいいんじゃないの? くらいな発想になりがちです。その感覚でチャレンジするもんだから、一昔前のチョイワルオヤジのノリか、服装が地味目なのにメガネだけがお祭り騒ぎになってしまうのはよくあること。
そもそも「メガネは男のアクセサリーです」という表現はものすごく抽象的で、具体的に何をどうすればいいの?というクエスチョンに対する明確なアンサーがないんですよね。ならばメガネそのものをオシャレなアクセサリーに格上げしてくれる最短距離、「グラスコード」と「グラスホルダー」をシーンごとにおススメします。
CHECK!!
グラスコードandグラスホルダーとは?
簡単に言うとメガネやサングラスをフリーハンズで持ち運べて、なおかつすぐ掛け外しができるよう、首からぶら下げる小道具です。昔はおじいちゃんやおばあちゃんが老眼鏡をぶら下げていたグラスチェーンのイメージでしたが、最近はこだわったデザインのモノを取り揃えた専業ブランドもあり、また大手のセレクトショップが彼らに別注を掛けるなど、実はかなり盛り上がっているジャンルでもあるんです。
コードとホルダーの違いですが、前者はメガネフレームのテンプルに先端の太い輪ゴム状のパーツを通して使うもの。テンプルが開いた状態でぶら下がっているので、片手で素早く掛け外しができるのが特徴です。また掛けた時にコードの素材感を主張するのにも一役買ってくれます。
後者はさまざまな素材のコードの先端に取り付けられたリング状のパーツに、テンプルを閉じた状態で差し込んで持ち運ぶもの。コードの素材と併せてフレームをペンダントヘッドのように着飾ってくれます。さらにその亜種で、服の襟などにピンで留めるタイプのホルダーがあります。
シーンその1 キャンプ&アウトドア
コロナ禍の影響もあって爆発的な人気のキャンプやアウトドアアクティビティでは、サングラスが必須。今回の記事を書くキッカケになったのが、コチラの記事の最後に紹介した『チャムス』のリテイナー。
チャムスの看板アイテムであり、今では多種多様な素材を使ったリテイナーがラインナップしていますが、特に海や川で本領を発揮するのが同ブランドの“NEO MEGA FLOAT”。ネオプレーン素材で肌触りも良く、汗をかいても快適。そして名前の通り、水に浮くのでもしもの時も安心です。
シーンその2 オフィス
カジュアルフライデーを導入する企業が増え、ドレスコードが緩和されたとはいえビジネスシーンでのアクセはかなり制限がありますよね。そんな中でも活躍できるグラスホルダーを見繕ってみました!
一つめはジャケットのラペル(襟)のボタンホールに取り付ける、ラペルピン&グラスホルダー。イタリアのアクセブランド『サツルノ』のシルバー925製です。ピン留めのグラスホルダーの多くはメガネ用ということもあって、デザインがメガネなのが多いんです(笑)。それだとド直球すぎるので、アンカーモチーフがさりげないコイツをチョイスしました。
そしてもう一つは静岡県を拠点とする『アイフ』のグラスホルダー。セキュリティパスをぶら下げるホルダーに似ていますが、そこには自慢のメガネが!という洒落の効いたホルダーです。これならオフィスシーンで悪目立ちせず、さりげなくメガネを主張できます。
シーンその3 パートナーとの特別な日
リゾートシーンなどを想定していましたが、相変わらず県外への外出もままならない現状なので、パートナーとの記念日や特別な日にオシャレしてお出掛け、というシチュエーションで。選びたいのは上質な素材とソリッドなデザインの、大人なグラスホルダーです。
2001年にデビューした『ラ・ループ』は、メガネホルダーやループの地位をステージアップした先駆者的ブランド。中でもメンズに人気なのがドッグタグを象った、シルバーリング&チェーンの無骨な1本。単品でネックレスとしても充分な存在感があり、それでいて嫌味にならないシンプルさがイイのですヨ。
シーンその4 普段の休日
思い切り羽根を伸ばして好きなことに没頭する休日はジーンズにTシャツ、スニーカー。というシーンには誰にも忖度せず、自分らしさを主張できる趣味にリンクした素材のグラスコード&ループを選びたいところです。
一つ目は『デフューザー』の“AC3013/THREE WAY 925 ITALIAN LEATHER CORD”。グラスコードやケース、トレイなどメガネ小物を上質な革を駆使してカッコよく仕立てるブランドです。このコードは金具の付け替えでグラスコード、ブレスレット、グラスホルダーと3WAYで使えるのが特徴。レザーの経年変化も堪能できるのが◎。
さらに最近インスタグラムで発見した『Natif Heritage』という海外ブランド。バンダナ(リサイクルっぽい)をワイルドに編み込んだクラフトが得意なようで、フォークロアなルックスはまさにジーンズと親和性アリ。個人的にベンチマークしているブランドです。
Instagram:@natif_heritage
まとめ
たった1本で手持ちのメガネやサングラスが、1ランク上のアクセサリーに昇華するグラスコード&ループ。リーズナブルなモノならいくつも揃えて、気分次第で付け替えるのもオススメです。また、自分好みのアイテムがない場合は外出自粛中のゴールデンウィークに、ビーズやレザーを使ってDIYで作ってみるのもおススメです!
実川 治徳
フリーランスライター
アパレルブランドの店長、プレスを経て2000年からフリーランスライターとして活躍。アイウェアやファッションに特化した記事をメディアに寄稿し続ける。2005年から眼鏡の専門誌として知られるワールドフォトプレス発行の「モードオプティーク」にて、アイウェアの国際展示会SILMのリポートを執筆し、世界中のデザイナーと親交を深める。2016年からはネコ・パブリッシングがバックアップする「V MAGAZINE JAPAN」の編集・執筆を手掛け、世界のアイウェアシーンを発信する。フリーランスのフットワークの軽さを活かし、現在はメガネブランド「GROOVER SPECTACLES」の北米向けセールス&プロモーションを担当。
この記事へのコメントはありません。