ファッションセンスが高いと褒められる、新進気鋭のメガネをインスタグラムで発掘!
眼鏡業界はこの時期、展示会という大きなイベントを前に良くも悪くもザワザワしています。僕たちアイウェアジャーナリストたちの目線で言えば、仕事とはいえ根っからのメガネ好きですから新しいデザインや新しいブランドと出会えることにワクワク……。
残念でならないのは現状、我々日本人が海外の展示会に行くことが叶わないこと。とはいえ今や、インタラクティブツールの発展でフィジカルコンタクトなしに、様々な取引が可能な時代です。
事実、僕が北米向けのセールス&プロモーションを担っているブランド、GROOVER SPECTACLESは海外の展示会への出展は中断していますが、SNSで発信し続けていることで注文を受けたり、問い合わせがあったり。最近はEU諸国や南米からもマークされています。
そこで今回はアイウェアジャーナリストの視点で、毎日欠かさずチェックしているインスタグラムで発見した気鋭の海外ブランドをいくつか紹介しましょう。
CHECK!!
LAPIMA
トップバッターはブラジルから。クラシックバレエダンサーのGisela Assisと建築家のGustavo Assis夫婦による2016年設立のブランド。まったく異なる畑の二人が、またさらに異なる世界=アイウェアをデザインするということに可能性を感じます。
KALOPSIA REVISIONIST EYEWEAR
ギリシア・アテネのブランドで、デザイナーはPatricia Revised。グラマラスなシェイプが得意技のようで、中でもこの’80年代フューチャリスティックを彷彿させるなサングラスに見惚れました。どうやら今年デビューしたてだそうで、今後の活動が気になります。
IN SANA
ゴテゴテしていないのに攻めたメタルフレーム。こういうの好きです。イタリアで生産されているそうなのですが、リンクのHPをクリックすると個人情報が抜き取られる可能性が、という警告が出てしまうので詳細不明です。怖いけど惹かれてしまう……。
PUGNALE EYEWEAR
ジッパー着いちゃってるよ、なサングラスはヴェネツィアで高精度の金属加工機械の輸入会社を設立し、その知識と技術を生かしたメタルフレームに特化するEmanuele Pugnaleのブランド。ジッパーの裏側はHBTのテープを配して、何気に装用感は良さそうです。
IOKO
シーリングワックスのような朱色のアセテート生地の表面をスクラッチ。ああダメだ、触りたい!となるコチラはスロバキア最大の都市、ブラチスラヴァから。オーナーのDana PrekopovaとジュエリーデザイナーのNastassia Aleinikavaの協業だそう。
ZAHIDE
どういう構造なのか解りませんが3Dプリンターも駆使し、他にもモノ凄いデザインの作品を輩出しています。HPがないようなので詳細不明ですがパリの眼鏡展示会、シルモにも出展される様子。ぜひインスタの画像見てください。クラクラしますよ(良い意味で)。
WIRES GLASSES
ステンレスワイヤーを骨子として3Dプリンターによるリムを組み合わせています。一見するとワイヤーは一筆書きのような一体感がありますが、特許を取得した独特なコンストラクションのヒンジを内蔵。ロンドンに拠点を置く小さなブランドですが、侮れません。
MINCHILLO
アセテートやホーンを使用した有機的なデザインを生み出す伊のブランド。ビスポークも受けているそう。こちらのフレームは左右の色が異なり、また右のリムには手仕事と思しき線上の溝がいくつも刻まれています。まさにイタリアの職人らしいセンスであります。
OCHIS
ウクライナで眼鏡リペア専門店だった同社。修理用の素材を研究し尽くし、2018年になんと植物ベースのオイルと「コーヒーのカス」からフレームを作り出してしまったのです。しかもほんのりコーヒーの香りが…。これはぜひ掛けて、いや嗅いでみたい1本です。
BIRD AND CAGE
最後は、Alain Mikliの下で経験を積んだMax Shustovskiyがハンドメイドで作り上げるバッファローホーンフレーム。静かなデザインが多い印象のホーンフレームですが彼のデザインはデカくて丸みがあって、なかなかにクセがあり中毒性があるように感じますね。
まとめ
いかがでしたか?お店のバイヤーさんだとクオリティや価格、売れるデザインなのか、を商材としてシビアに検討しなければならないと思いますが、いち眼鏡好きとして楽しんでいただければ幸です。どのブランドもインスタグラムにアカウントがありますので、本気で欲しくなったら是非DMしてみてください!
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実川 治徳
フリーランスライター
アパレルブランドの店長、プレスを経て2000年からフリーランスライターとして活躍。アイウェアやファッションに特化した記事をメディアに寄稿し続ける。2005年から眼鏡の専門誌として知られるワールドフォトプレス発行の「モードオプティーク」にて、アイウェアの国際展示会SILMのリポートを執筆し、世界中のデザイナーと親交を深める。2016年からはネコ・パブリッシングがバックアップする「V MAGAZINE JAPAN」の編集・執筆を手掛け、世界のアイウェアシーンを発信する。フリーランスのフットワークの軽さを活かし、現在はメガネブランド「GROOVER SPECTACLES」の北米向けセールス&プロモーションを担当。
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